グッドケア・グッドドライビング

ロコモとメタボ

『運動器症候群』を意味するロコモティブシンドローム(以下ロコモ)は、平成19年に日本整形外科学会が提唱しました。ちなみに運動器は骨・関節・靭帯、脊椎・脊髄、筋肉・腱、末梢神経など、体を支え、動かす役割をする機関の総称です。

「メタボ」に比べ、「ロコモ」はまだ知名度が低いように感じます。  

ロコモの直接の原因は変形性関節症、骨粗鬆症に伴う円背、関節リウマチなどの「運動器自体の疾患」と、加齢による筋力・持久力・バランス能力などの低下による運動機能そのものの低下、いわゆる「加齢による運動器不全」の二つがあります。  

この二つの原因により、階段を登るのに手すりが必要である。支えなしに椅子から立ち上がれない。15分連続して歩けない。片足立ちで靴下がはけない。転倒の不安が大きい。などの状態を「ロコモ」と言います。これらの症状が引き金となって、負の連鎖が始まり、ついには立って歩く、衣服の着脱や、トイレなど最低限の日常生活動作(ADL)にも支障をきたし、閉じこもり、寝たきりなどの介護が必要な状態「要介護状態」になる可能性大となります。  

一方の『代謝症候群』を意味するメタボリックシンドローム(以下メタボ)平成元年にWHO(世界保健機関)がメタボリック症候群の名称で診断基準を示しました。日本では平成20年から特定健診で日本独自の健診基準を設け、糖尿病対策として栄養指導などをしてきた関係でいまでは広く知られるようになりました。  

一見なんの関連性もなさそうな二つですが、実は非常に深く関係しています。

「メタボ」は、内臓脂肪型肥満によって脳血管障害、心疾患、糖尿病などの様々な病気が引き起こされやすくなった状態を意味しています。  

「メタボ」の中心的な問題は肥満であり、その肥満こそが「ロコモ」にも多大な影響を与えます。  

例えば、「ロコモ」を構成する疾患の一つである変形性膝関節症は、肥満の人ほどリスクが高くなります。

膝には、歩行中は体重の約2~3倍、階段の上り下りでは約5~7倍の負担がかかります。例えば、標準体重よりも5キロ多いと、歩行中は10~15キロ、階段では25~35キロもの余計な負担がかかります。

ですから、太っている人が食事や生活習慣を改善し、体重を減らしただけで、膝の痛みが解消された例もあります。膝の痛みを感じたら、まずは体重に目を向けてみましょう。 膝だけに限らず、体重の重さは体の様々な部分に対して負担を増大させます。

また、肥満気味だと体を動かすのがおっくうになり、運動機会がますます損なわれ、筋肉の衰えを助長してしまうケースも考えられます。

「メタボ」が「ロコモ」悪化の要因の一つであることがよく分かります。  逆に「ロコモ」が「メタボ」を誘発するパターンもあります。

膝や腰に痛みがある「ロコモ」の状態で、ほとんど体を動かさなくなり、そのうえ食生活も栄養バランスの偏ったメニューばかりを食べていたらどうなるでしょう。 おそらくあっという間に体重が増え、「メタボ」のリスクが高まります。  

このように、「メタボ」と「ロコモ」は、お互いにマイナスの影響を与え合う存在なのです 特に運動習慣とバランスのよい食生活は「脱ロコモ、メタボ」に欠かせません。

「脱ロコモ、メタボ」のポイントをまとめてみました。

①食事は腹八分目

②野菜から先に食べる

③間食をしない

④毎日、体重計に乗る

⑤毎日、適度な運動をする

高齢者でも元気に歩ける方のほとんどがスマートな体型をされている方だと思います。

若いうちから健康に気遣い、年を重ねても、さっそうと街を歩きたいものですね。

かくいう私は今、「メタボ」状態です。この5つのポイントを実践して「メタボ」の解消と、「ロコモ」にならないようにしなければと強く思います。

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