2011年7月

機能を補う福祉用具

 身体能力が衰えてきたとき、福祉用具は上手に利用すれば今までの生活を変えることなく、継続できる可能性があります。
 前回の住宅改修と同様、福祉用具の導入も体の機能を補ってくれます。
 介護保険の認定(要支援1〜2、要介護1〜5)を受けると、ベッドや車いすなどがレンタルで費用的にとても安価に利用できます。でも、それ以外に品目は限られますが、年間10万円までの限度で福祉用具の購入費用の9割の支援が介護保険で受けられます。
 
その福祉用具は

 1腰掛便座 
   これは、和式の便器に設置して、腰掛式に変換するもの、洋式便器の上に置いて高さを補い、腰掛安く立ち上がりやすい高さに調整するもの、電動式又はスプリング式で便座から立ち上がる際に動作を補助してくれる機材、便座、バケツなどからなり、移動可能である便器(居室内で利用できるもの、一般にポータブルトイレといわれるもの)
 これらのものでよく導入されるものは、洋式便器の高さを調整する補高便座(立ち上がりやすくなります)、居室に設置しベッドからすぐ使用できるポータブルトイレなどです。
      
 2特殊尿器
   尿が自動的に吸引されるもので、利用者自身、または介護者が容易に扱えるもの。となっていますが容易に扱える製品が見当たらないのか、在宅ではあまり利用されていません。(私の経験上ですが)

 3入浴補助用具
   細かく表示するとかなりの品目がありますが、導入されることが多い用品です。安全に入浴するには必要不可欠です。たとえヘルパーが介助するにしても、用具がないと利用者、ヘルパーともに負荷が大きくなります。うまく利用すると介助なく、入浴が可能となることもあります。

 4簡易浴槽
   折り畳み式や、空気をいれて居室で使用できる浴槽です。これは今現在、導入するケースはあまりないと思います。これを使用して入浴するのであれば、訪問入浴を利用するほうがいいかなと私は考えす。

 5移動式リフトのつり具
   移動利器リフトはレンタルの設置が可能ですが、直接利用者の肌がふれる釣り具は買い取りとなります。

 以上5品目は介護保険から購入費用の補助が受けられます。福祉用具の販売店で手続きを説明してくれる場合ももありますが、基本的には全額を支払ったのちに、ご自身での申請が必要です。

以上、介護保険では、ベッドは車いすなど主要な介護用品のレンタルのほかにも購入についても品目は限られますが補助があります。上手に利用しましょう。
 
 もし私が要介護となったら、自分の動作を補える福祉用具の導入を一番に考え、補いきれないところヘルパーさんなど人的応援で補うことを考えると思います。それは、自分の生活行為はできるだけ自分でやりたいというプライドと、他人に迷惑をかけたくないという思いからです。

 でもいま、介護させていただく立場の私の思いは、
 人に手伝ってもらう情けなさはあっても、そこにはお互い様というあたたかい情と、人間同士の触れ合いを感じていただき、そこから生きる活力を生み出してほしい。そういう思いを込めて、現場に赴いている自分があります。

45センチのバリヤー

 「足腰が弱くなった」と感じられたとき、段差の上り下り、立ち上がり、しゃがみこみなど、足を大きく曲げ伸ばしする動作が難儀になります。そうすると自宅の玄関からの出入りに苦労される方が多く見受けられます。
 
 バリアフリーという言葉がかなり浸透し、最近は住宅内の段差をなくし、フルフラットを売り物にした住宅が普通になってきましたが、どうしても避けられない段差があります。
 それは住宅の床の高さです。これは地面より45センチ高くしなければならないことが建築基準法で定められているためです。

 一般的な住宅ではまず玄関外側にポーチをつくり、そこで地面から20センチ〜25センチ上がり、2段くらいの階段を作ります。そして、玄関のたたきから床までを20センチ程度の段差に収めています。最近はポーチで30センチ程度稼ぎ、玄関のたたきから床までを15センチ程度としている住宅も多く見かけるようですが、いずれにしろ、足に不安を持った方が家を出入りするときには、この45センチの段差を自力でクリアしていかなければなりません。歩くことそのものにも不安が出てきて、さらに家から表に出るために決死の思いをすることになってしまったら、外に出ないでいいように生活を変化させてしまうのではないでしょうか。外に出ることに不安 → 外に出ない生活になる → ますます足が弱くなる という悪循環に陥ってしまいます。スムーズに家から出入りができるよう改修が必要です。

 玄関まわりの段差をスムーズに安全に移動するために、玄関の壁に手すりを設置したり、二段で床に上がれるようたたきに踏み台を設置したりします。外からのポーチにアクセスするためにはスペースに余裕があればスロープを作ったりしますが、最低でも屋外用の手すりが必要だと思います。家の内側には目が行きますが、玄関から表の道路へ出るまでのアプローチに段差があったりしますのでその辺も注意が必要です。

 玄関周りのほか、廊下、階段、トイレ、浴室などは手すりの設置や段差の解消を検討するといいと思います。
 この住宅改修は介護認定されている方なら介護保険による住宅改修費の支援が受けられます。支給限度基準額は総額20万円でその9割(18万円)介護保険から支給されます。自己負担は2万円で済みます。
 
 まだ改修をされていない方であれば、工事のことと介護保険の請求手続きを含めて担当のケアマネージャーさんに相談されるとよいと思います。

 改修についてもご自分のお体の状況をよくケアマネージャーさんや改修にかかわる福祉用具専門相談員や業者さんに伝えて、より使い勝手が良いものにしてもらいましょう。手すりなどはうまく設置すると介助が全くなくても大丈夫になったりします。

 ヘルパーさんや私たち介護タクシーのドライバーなどの介助で移動するより、改修工事を行い、ご自分の力で移動できることがよりベターですよね。

高齢者と熱中症

今年は特に節電も絡んで、多くの人が熱中症になっています。

今日の読売新聞に高齢者と熱中症についての記事がありました。

厚生労働省の調査によると、2010年の日本人女性の平均寿命が前年比0.05歳短い86.39歳になり、5年ぶりに前年を下回りました。その一因は昨年の記録的猛暑で、熱中症で亡くなった人が急増したこととみられています。

昨年熱中症で亡くなった方は過去最悪の1,718人。うち女性は798人で前年の9倍。年齢別では65歳以上の高齢者は全体の8割となるそうです。

記事によると、高齢者は以下の3つの理由で熱中症になりやすいそうです。

1高齢者は体内の水分が若い人より約5パーセント程度少なく体温が上昇しやすい。
2体温を調節する機能が低下していること。
3暑さに関する感度が低下していること。

特に高齢者の熱中症が重症化するのは、以下の3つで応急処置が遅れ重症化につながっているとのこと。

1高齢者は日中、一人で部屋の中にいることが多く徐々に気温が上がっても気づきにくいこと。
2初期症状の頭痛や吐き気、体のだるさなどの体調の変化を単に体調が悪いだけと思いこみがち。
3熱中症は屋外で激しい運動をする人が発症するものという先入観念がある。

予防には、温度計を手元において、室温が28度を超えたらエアコンの使用をためらわないでとよびかけています。

まだまだ、暑さはこれからですね、のどの渇きを感じる前にこまめに水分や塩分を補給をして、記事の通り、28度以上ではエアコンを使用したほうがいいでしょうね。

心に残る詩

私の心に残る詩を紹介します。

読み返すたびに、作者はどんな思いでこの詩をつづったのか考えさせられ、胸が苦しくなります。

「私を見てちょうだい」

看護婦さん、いったい何を見ているの?
私の何を見ているの?

あんたがたに見える私は
ただの不機嫌な顔をしたぼけ老人でしょうね
ぼんやりとうつろな目をして
つぎに何したらいいかもわからない老人でしようね
ぼろぼろこぼしながら食べものを口に運び
「ちゃんと食べて!」と大声で言われても
返事もしない老人でしょうね
看護婦さんのしてくれることには知らん顔をして
年がら年中、靴や靴下の片方をさがしている老人でしょうね
お風呂や食事を嫌がってみても
どうせ他にすることもないからって
結局はいいなりになる老人でしょうね

どう、この通りでしょう?
これがあんたがたに見える私でしょう?

さあ、看護婦さん
よおく目を開けて、私を見てちょうだい

ここでじっと座って
命令されるままに動き
言われるままに食べる私が
本当はどういう人間なのか教えてあげるから

私はね、10の歳には
両親や兄弟の愛に囲まれた子どもだった
娘盛りの16には
愛する人に巡り会える日を夢見る乙女だった
20歳で花嫁となり
心弾ませて「この人に一生を捧げます」と誓ったのよ
25には母親となって
子どもたちのために心安らぐ家庭を築こうとした
30のころは子どももすくすくと育ち
親子は永遠の絆で結ばれていたの
40になると子どもたちは一人前になり巣立っていった
でも私は嘆かない
愛する夫がそばにいたから。
50代は再び赤ん妨に囲まれ
わが子とともに孫たちの成長を見守ったわ
そして暗い日々がやってくる
夫が死んでしまったから
行く末を案じて不安におののいたわ
子どもたちはそれぞれが
子育てに精一杯だったもの
そこで、思いは過ぎ去った愛の日々に飛んでいった

もう私は年老いてしまった
時の流れは情け容赦なく
年寄りをおろかに見せ
身体をぼろぼろにし
美しさも精気もどこかへおいやってしまう
そして、かっての柔らかな心は
石のように閉ざされてしまった

でもこの朽ちかけた肉体の奥には
若い娘がいまだに住んでいるの

この苦しみに満ちた胸は今一度
過ぎ去った日々を思い出しては
喜びにはずみ、悲しみにふさぐ

こうして、人生をいつくしみながら
もう一度生き直しているの

駆け足で通り過ぎていった
あっと言う間の年月を思うと
人生のはかなさをつくづく思い知らされる

そうなの、だから看護婦さん
よおく目を開けて、私を見てちょうだい
ここにいるのは
ただの不機嫌なぼけ老人じゃない
もっと近くに寄って
本当の私を見てちょうだい


著者不明 ロナルド・タールステン寄稿
(スコットランドのある老人病院棟から見つかった詩)

伝える力

 本を読みました。池上彰さんの【「話す」「書く」「聞く」能力が仕事を変える「伝える力」】という本です。帯に「自分の思いが相手に届かないと感じた時必読の本」とあり、2010年新書ジャンル第1位120万部突破と表示されていました。今すごく売れているんでしょうか。

 本書はビジネス向けとなっていますが、読んだその日から「こういうことに気をつければいいのか」というくらいわかりやすくノウハウを説明してくれています。手に取ってから引き込まれるように一気に読んでしまいました。

 仕事でも、家庭でも人が生活するうえでコミュニケーションはなくてはならないものですが、言葉の意味が伝わらなかったり、ともすれば発信者の意図とは反対の意味にとらえられてしまったりすることもあります。


 特に介護では、利用者さんは意思表示がスムーズにできるという方は多くありませんし、耳が遠くてよく聞こえないという方も少なくありません。
 そういう利用者さんといかに良いコミュニケーションをとっていくか、この本から学ぶことがありそうに思いました。

介護福祉士という資格

 社会福祉士及び介護福祉士法により、介護福祉士とは「専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者」と定められています。

 私が介護の仕事を始めたのは平成19年12月、その頃私には介護に関する資格など何もなく、訪問介護事業所の事務全般を引き受ける事務屋をやっていました。ホームヘルパー2級の資格をとったのが、翌平成20年の5月でした。そのホームヘルパー2級養成講座で私たちに講義をしてくれた講師のほとんどは「介護福祉士」の資格取得者でした。そのとき、ヘルパー2級を取得し、実務経験3年以上が介護福祉士試験の受験資格で、試験はかなりの難関と知りました。
 
 当時から私は「介護福祉士は介護のスペシャリスト」だと固く信じていました。実務経験を積んで3年後には絶対に「介護福祉士になる」という目標を立てました。そしてまさしく3年後の今春、晴れて「介護福祉士」となることができました。

 この3年間はホームヘルパーとして利用者さんとかかわらせていただき、数々の貴重な体験をさせていただきました。その体験あればこその「介護福祉士」と思っています。
 
 あのとき、何もわからず、一生懸命通ったホームヘルパー2級の養成講座、そこで講師をしていた先輩「介護福祉士」の皆さんと同じになれただろうか? 介護のスペシャリストとなりえただろうか? 

 いいや、まだまだだ。利用者さんに寄り添って、心の通い合える介護者になろう。

中型限定免許3

 先週、教習所で中型限定解除の技能試験に合格したのでさっそく府中免許試験場に行き限定解除の手続きをしてきました。案内に行きどこの窓口か確認すると9番の住所変更と同じ窓口でした。住所の変更の人たちに交じって順番をまち、「限定解除です」とつたえると、申請書を作ってくれました。それを持って1番の窓口で申請料1,700円を払って、2番で視力検査、9番に戻って申請書と免許証を出して10分ほどまっていると名前を呼ばれました。行くと、免許証の裏に今日の日付と「中型車限定解除」並んで四角の枠に囲まれた[東京公委]の文字がゴム印で押されているのを確認、係官に「気を付けて運転してください。」と言われ免許証を受け取りました。この間、約30分で終了。これで11トン車や29人乗りマイクロバスが運転できるようになりました。ヤッタ!
 
免許試験場へ行くのに福生駅に行くと構内にはもう七夕まつりの飾り付けがありました。今年は8月4日〜7日に開催です。

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自己覚知(自分を知るということ)

 介護タクシーの認可手続きの中で、おやっと思うことがありました。それは初任運転手に国土交通省が認定した適性診断の受診を勧めています。適性診断は自分の性格やくせを自覚し、自分自身をうまくコントロールして、安全運転を確保することを目的としていると思います。介護の世界と似てることがあるんだと感心してしまいました。
 わたしは職業として自動車の運転をするということは介護タクシー開業からで、介護の業務は以前からしていました。その介護の職場でも、介助者と要介護者の間に援助関係を形成するために介助者が自分自身を客観的に理解し、自分の性格を自覚して先入観をなくし、感情をコントロールすることを求められます。介護の職場では国が事業者に対して、従業員に性格テストのようなものを勧めたりはしてはいませんが、私が受けた指導、講習の場では指導者、講師は、介護には自分の性格性分を正確に把握しておくことはとても重要で、簡単なものでも、性格テストをしてみることを強く進めていました。(できれば年に1回程度は)
 自分がどんな人間なのかを正確に自覚していないと要介護者という他人を理解することは不可能で、その理解ができなければ援助関係が形成されません。要するに支援の必要な人の本当に必要な支援が見えてこないのです。
 こうしてみると、グッドな運転も介護もまず、己の性格を知ること、その欠点と長所を知ること。それは自分自身がイメージとして持っているものではなく、客観的なデータに基づき判断されたものを知ることが大事であり、それをもとにしてこそ、自分を適性にコントロールすることができ、運転では、最大限危険を回避する安全運転を可能とし、介護では要介護者に本当の援助ができると思います。

中型限定免許2

昨日、教習所で中型免許の検定試験を受けました。約10分くらい構内を走り、S字、クランク、方向転換、路端停止(うまくやらないと車のお尻がポールと接触する)隘路(交差点を右左折どちらかで、路面にあるライン内に車体をおさめる)後方感覚(バックして後方にあるポールに50センチ以内につける)をします。なんといっても試験ですから緊張しました。落ち着いて、ゆっくりでいいからと心に言い聞かせ、車体の長さと、後輪の位置とくに左側を意識し、脱輪しないよう気を付けました。今回二人試験を受けましたが、もう一人の人は交差点左折で脱輪してしまいました。試験を終わって約30分ほど待たされ、結果を聞きました。やった合格、もう一人の人はやはり脱輪で不合格でした。合格証書をもらい、3か月のうちに運転免許試験場へいって、手続きすればいま免許証の裏に限定解除のハンコを押してくれるそうです。来週さっそく行こうと思います。

中型限定免許

 いま中型免許の限定解除のために教習所に通っています。規定の教習時間は5時限で、今日で4時限をこなしたところです。平成19年6月に道路交通法が改正され、普通、中型、大型に免許が分けられました。改正前の普通免許は中型限定となり、車両総重量で5トンから8トン、定員10名まで運転できるという免許になりました。本来の中型は5トンから11トン、定員は29名までです。
 普段運転する機会はない中型トラックの運転は、同じ道路を走る車でも大きさが違うと運転の感覚がこんなに違うのかと驚きです。前輪と後輪の内綸差の大きさは想像以上ですし、後輪から後ろのオーバーハングが長く、路端から鋭角に車体の向きを変えて発進すると後部が逆に膨らみ路外に出てしまいます。普通自動車にはありえないですよね。大型はもっと違うのだろうなー。と思いました。いい経験です。

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